ゆーから、"疲れている現代人に刺さるらしいよ"と勧められて普段は漫画を一切読まないみーですが1~3巻読んでみました。
最初は思い悩んでいる田中が出てきて、なるほど、このストーリーは普通のサラリーマンがフジイと出会って、色々感じて進んでいく漫画なのかなと思っていたが、進み方は常にフジイと"誰か"。
毎話、なんとなくスッキリしない感じで終わる印象も受けたが、その分、自分でどのようにも想像できるし、それが狙いにもなっているのかなと思った。
もやっともしつつ、色々想像してみるのが嫌いではない自分にとっては面白いなと思った。
1~3巻を読んでみて、個人的には大きく3つの感想をもった。
①「自分」を確立しているフジイの魅力
私もそうだが、人間は人と関わって生きていくものだから、どうしても自分自身を貫くことはなかなか難しいことだと思う。一方でフジイは周りの目を気にせず、その人とフラットに関わり、自分であえてそうしている訳では無いと思うがありのままの自分をさらけだして生きている姿が良いところであると思った。興味があるものにはすぐ行ってみるし、人の意見を拒みはせず人間関係を嫌と思っているわけでもなく、自分自身は持っていながらも、自分勝手ではないところが魅力であると思った。"そうなりたいけどなかなかなれないよね"という姿を表しているところが、社会人に刺さる理由の一つでもあるかと思った。
②フジイも変わるべきところはあるはずだよな・・・
周りの人がフジイと関わっていく中で変わっていく一方で、フジイも今まで関わらなかった人と関わることでなにか変わるのではないか、または変わるべきところがあるのではないかと思った。その人と関わることによって、フジイ自身になにか変化が起きたのかは描かれていないように感じ、常にフジイは一本柱であることに疑問を持った。また、私的にはフジイもこの人の良いところを取り入れてもよいのではと思った部分があったが、それは必要ないことだと今感想を書きながら思い直した。それはあくまで個人の主観であり、もし自分自身に必要だと思ったら取り入れれば良いだけで、フジイがそれでよいのならそれで良いと、人に干渉しすぎる・期待することの傲慢さを自分自身に感じた。
③フジイはとても恵まれている
フジイがこんな魅力的な人なんだと、田中をはじめ、石川さんや周りの人たちへ伝わっていくのは、周りの人がまずフジイに興味を持つ一歩があったからだと思う。最初は偏見を持っていながらも、関わっていくうちに魅力に気づき、それを受け入れられる人間であるからこそできると思った。そうさせるのもフジイの魅力の一つなのかもしれないが。自分自身も偏見を持ってこの人とは絶対合わない・関わってもつまらないと思いこんでいるうちはまだまだであって、関わってみることでわかることがあるということを忘れないことが大事だと思った。自分の捉え方が全てではないということを教えてくれる漫画の一つであると思った。
淡々と進んでいくストーリーなので、緊張感や高揚感はない。
ただストーリーの中で自分がなにを思い、何を感じたのかがより重要視される漫画なのかなと思った。
この漫画を読んだ人とフラットに感想共有できらた面白そうだなとも思った。
皆さんももし機会があれば読んでみてください。